ねこふくろうのメモ置き場
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TITLE:パラボラアンテナを導出する

公開日:2025/11/15

ごあいさつ

はじめまして。ねこふくろうと申します。
はじめての記事投稿なので話がそれますがここでご挨拶もさせていただきます。
このサイトは私が興味を持って調べてことや作成したプログラムの公開と解説する場として作成しました。
他の誰かが私と同じことを気になった時に理解の助力になれば幸いです。

導入

パラボラアンテナの形を数式で記述するとどのような関数になるかご存知でしょうか。
答えは二次関数です。

「パラボラ」とは二次関数のことを表すのだから二次関数になるのはあたりまえだろうとツッコミを入れたくなった人もいるのではないでしょうか。

パラボラアンテナに興味をもってパラボラアンテナについて調べた時に「パラボラ」が二次関数を表すという文を見て驚きました。
私が書こうとした記事のタイトルの「パラボラアンテナを数式で記述する」を日本語だけで表すと「二次関数受信機を数式で記述する」となるのです。
そりゃあ二次関数だろという話です。

ただ簡単に調べた所感だと二次関数が正面から受けた電波を一点に集めることを前提にしていて、なぜ二次関数がそのような特徴を持つのかにはあまり触れられていませんでした。
この記事では「正面から受けた電波を反射し、電波を一点に収束させる関数」をその特徴から導出します。

本文

まず、「正面から受けた電波を反射し、電波を一点に収束させる」という特徴を数式で記述しましょう
そのために反射後の電波が集まる点を決める必要があります。
電波はy軸と平行にマイナス方向に来るものとします。
今回は反射後の電波が集まる点を(0, a)としましょう。これが焦点というやつです。
次に座標(x, y)を通る電波を反射し(0, a)へ誘導する反射鏡の角度を求めます。
図示するとfig-1のようになります。

パラボラの基本構造fig-1:パラボラの特徴の図示
この場合、LR\vec{LR}(x,y)(x, y)における反射鏡の配置になります。
このLRの傾き\vec{LR}の傾きが求めたい数式f(x)f(x)の接線になるため、dfdx=LRの傾き\frac{df} {dx} = \vec{LR}の傾きとなります。
さらにPBLR\vec{PB}\perp\vec{LR}であるため、LRの傾き=1/(BPの傾き)\vec{LR}の傾き = - 1/(\vec{BP}の傾き)となります。
また、BP\vec{BP}BA\vec{BA}BC\vec{BC}の角の二等分線であるためLR=(BCAB)l\vec{LR} = (\lVert \vec{BC} \rVert-\lVert \vec{AB} \rVert)lとなります。
ただしllはベクトルの長さを表す任意の定数です。
BC\lVert \vec{BC} \lVert AB\lVert \vec{AB} \lVert はそれぞれ以下のように表せます。
BC=(xx2+(af)2,afx2+(af)2)\lVert \vec{BC} \rVert=(- \frac{x} {\sqrt{x^2+(a-f)^2}}, \frac{a-f} {\sqrt{x^2+(a-f)^2}})
AB=(0,1)\lVert \vec{AB} \rVert=(0, -1)

これをdfdx=LRの傾き\frac{df} {dx} = \vec{LR}の傾きLR=(BCAB)l\vec{LR} = (\lVert \vec{BC} \rVert-\lVert \vec{AB} \rVert)lに代入すると
dfdx=xx2+(af)2+af\frac{df} {dx} = \frac {x} {\sqrt{x^2+(a-f)^2} + a-f}
となり、f(x)f(x)の微分方程式が得られます。これを整理して次の式の形に変形していきます。
dfdx=11+(af)2x2+afx(1)\tag{1} \frac{df} {dx} = \frac {1} {\sqrt{1+\frac {(a-f)^2} {x^2}} + \frac{a-f} {x}}
u=afxu = \frac {a-f} {x}f=auxf = a - uxとすると式はさらに次のようになります。
dfdx=d(aux)dx\frac{df} {dx} = \frac {d(a-ux)} {dx}
これをさらに整理します。
dfdx=dadxd(ux)dx\frac{df} {dx} = \frac {da} {dx} - \frac {d(ux)} {dx}
=d(ux)dx = - \frac {d(ux)} {dx}
=(xdudx+u) = - (x\frac {du} {dx} + u)
最後の変形は積の微分公式を使用しました。
左辺のかっこを外すと以下の式になります。
dfdx=xdudxu\frac{df} {dx} = -x\frac {du} {dx} - u
(1)(1)の式にu=afxu = \frac {a-f} {x}を代入すると以下の式になります。
11+u2+u=xdudxu\frac{1} {\sqrt{1+u^2} + u} = -x\frac {du} {dx} - u
この式をさらに変形すると
11+u2+u+u=xdudx\frac{1} {\sqrt{1+u^2} + u}+u = -x\frac {du} {dx}
u2+u1+u2+11+u2+u=xdudx\frac{u^2+u\sqrt{1+u^2}+1} {\sqrt{1+u^2} + u}= -x\frac {du} {dx}
左辺のuuに関する式を整理すると
u2+u1+u2+11+u2+u\frac{u^2+u\sqrt{1+u^2}+1} {\sqrt{1+u^2} + u}
=u2+1+u1+u21+u2+u=\frac{u^2+1+u\sqrt{1+u^2}} {\sqrt{1+u^2} + u}
=(u2+1)2+u1+u21+u2+u=\frac{\sqrt{(u^2+1)}^2+u\sqrt{1+u^2}} {\sqrt{1+u^2} + u}
=1+u2((u2+1)+u)1+u2+u=\frac{\sqrt{1+u^2}(\sqrt{(u^2+1)}+u)} {\sqrt{1+u^2} + u}
=1+u2=\sqrt{1+u^2}
よって
1+u2=xdudx\sqrt{1+u^2}=-x\frac{du} {dx}
つまり
11+u2du=1xdx\frac {1} {\sqrt{1+u^2}} du=-\frac{1} {x} dx
両辺を積分すると
11+u2du=1xdx(2)\int\frac {1} {\sqrt{1+u^2}} du=-\int\frac{1} {x} dx \tag{2}
(2)(2)の右辺は積分の公式より
1xdx=logX+C0-\int\frac{1} {x} dx = -log|X| + C_0
つぎに(2)(2)の左辺の式
11+u2du\int\frac {1} {\sqrt{1+u^2}} du
を求めます。 まず、1+u2+u=t\sqrt{1+u^2}+u=tとおき、置換積分をおこないます。
まず、両辺を微分し整理します。
u1+u2du+du=dt\frac {u} {\sqrt{1+u^2}}du+du=dt
u+1+u21+u2du=dt\frac {u+\sqrt{1+u^2}} {\sqrt{1+u^2}}du=dt
よって、この式を1+u2+u=t\sqrt{1+u^2}+u=tに代入すると以下のようになります。
11+u2+udt=1tdt\int\frac {1} {\sqrt{1+u^2}+u} dt=\int\frac {1} {t} dt
=logt+C1=log|t|+C_1
=log1+u2+u+C1=log|\sqrt{1+u^2}+u|+C_1
よって
logx+C0=log1+u2+u+C1-\log|x| + C_0 = log|\sqrt{1+u^2}+u|+C_1
1+u2+u\sqrt{1+u^2}+uxxは常に0以上であるため絶対値を外すことができます。
また、xについても前提条件より0以上であるため絶対値を外すことができます。
また、C0C_0C1C_1は任意に取れる値のため一つにまとめ右辺にlogC2{\log C_2}とおきます。C2>0{C_2}>0であることに注意する必要があります。
これをまとめると以下のようになります。
log(1+u2+u)=logx+logC2\log (\sqrt{1+u^2}+u) = -\log x +\log C_2
よって
log(1+u2+u)=logC2x\log (\sqrt{1+u^2}+u) = \log {\frac {C_2} x}
そのためlogの中身が等しくなるため
1+u2+u=C2x\sqrt{1+u^2}+u=\frac {C_2} x
u=afxu = \frac {a-f} {x}を代入すると
1+(afx)2+afx=C2x\sqrt{1+(\frac {a-f} {x})^2}+\frac {a-f} {x}=\frac {C_2} x
両辺にxをかけると
x2+(af)2+af=C2\sqrt{x^2+(a-f)^2}+{a-f}=C_2
式を整理し左辺を平方根だけにすると
x2+(af)2=C2(af)\sqrt{x^2+(a-f)^2}=C_2-(a-f)
両辺を2乗し整理すると
f=x22C2+(a12C2)f=\frac {x^2} {2C_2} + (a- \frac 1 2 C_2)
前提条件よりf(0)=0f(0)=0となるためa12C2=0a- \frac 1 2 C_2=0となり、C2=2aC_2=2aがただちに求まるのでこれをffの式に代入すると
よって
f=x24af=\frac {x^2} {4a}
となることがわかります。 よってパラボラアンテナは2次関数で表すことができることが分かりました。


最後に

いかがでしたでしょうか。
私の記事では導出過程は逐一記載しようと思います。
いくつかの本を読んでいると、導出過程が「わかるでしょ」という感じで省かれていることが多いと常々思っているので自分の記事では全て書くつもりです。
つたない文章でしたがありがとうございました。
他の記事もぜひ見て行ってください。
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